地中海食のピラミッド(1)

「それでは今日からチュニジアに住んでください。」

といわれたら、あなたはどんな食生活を送りますか?

いまのところ、チュニジアに日本料理の店はありません。

中華料理のレストランはたまに見かけますが、

高価な上に味にあたりはずれがあり、毎日通うには不便です。


近所のレストランではチュニジア料理が安く食べられますが、

メニューはどの店でもほぼ同じで、種類は指折り数えるほどなので、

一週間ですべて食べつくすでしょう。

いくらおいしくても、毎日同じものでは飽きます。


それなら自炊するか、と思いたって市場やスーパーに行くと、

日本では見かけない食材が並んでいます。

フランスやイタリアの料理には馴染み深い野菜が多く売られているようなのですが、

日本の家庭料理しか心得のない人にとっては、

どうやって料理したらよいのか、よくわかりません。


チュニジアの乾物屋
(Photo:mcaretaker)




米は売られていますが、すべてタイかインド産の長粒種の米で、

炊いて食べると独特のにおいがあり、粘りはありません。

日本米のような丸く粘り気のある米はめったに手に入りません。

味噌はありません。


アジア料理の食材も売られていますが、インスタントラーメンのような乾物やナムプラーのようなソースがほとんどです。


さて、どうしたらよいのでしょうか。

日本と同じような食生活は送れませんが、

毎日食べないわけにはいきません。

いや、そもそも食べることはよろこびのひとつではなかったのでしょうか。


いくつかの食生活が考えられます。


ひとつは、日本の料理に必須の食材をすべて日本から取り寄せて、

チュニジアで手に入る野菜や肉、魚介類を調理して、

日本の料理と同じような物を作り続けることです。


異国にいれば故国の味が懐かしく、食べればほっとするのが人情というものでしょう。

けれども、どんな犠牲を払ってでも自国の食生活を毎日続けることは、ある意味で異国にいて文化的に自分の中に引きこもることではないでしょうか。


もうひとつの道は、チュニジアの食生活を理解しようと努力した上で、チュニジアで取れる素材を使って、
自分の口に合う料理を作ろうと工夫してみることです。

そのようにいうことはたやすくかっこいいのですが、実行するのはなかなか難しいものです。

食べ物は口から入って直接内臓に触れるものなので、理屈ではわかってもからだがついていかない、ということもあるでしょう。

気候が異なれば取れる素材も異なり、料理のうまみの出し方も異なってきます。

チュニジアと日本の食の体系は重なる部分もあれば異質な部分もあることに気づかされます。

問題はその異なる部分をどう学び、自分の口に合うように活かすか、ということになってきます。

それは、チュニジアの食生活には独自の合理性があると仮定してみることです。
チュニジアで採れる素材を使って、健康でおいしく食べられるように、長年にわたって経験的に積み重ねられてきた知恵を探ろうとすることです。

それは家庭で幼い頃から自然に身につけるものだとすると、
東アジアの気候風土で育った日本人にとっては、意識的に学ぼうとしなければ、身につきもせず、気づきもしないものでしょう。

それにしても、なにか手がかりはないものでしょうか。


(つづく)


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チュニジアのオリーブオイル

チュニジアでは紀元前8世紀からオリーブが栽培されるといわれており、

現在でもオリーブオイルの生産が盛んで、オリーブオイル輸出国となっています。

オリーブ
オリーブの木
(Photography : Stuart Yeates)

チュニジアの国立油類事務所(Office National de l'Huile)によると、オリーブオイルにはいくつかの種別があります。


エクストラヴァージンオリーブオイル

最高級のオリーブオイルで、選ばれたオリーブから非加熱圧搾して取れるもの。完璧な香りを持ち、金色がかった緑をしており、酸化度が1%以下。



ヴァージンオリーブオイル


味、香りともに優れているが、エクストラヴァージンオリーブオイルより酸化度は高く、1.5%以下とされる。


オリーブオイル

通常「ピュア」オリーブオイルと呼ばれているもので、目立つ風味のない精製済みオイルに香りをつけるために、ヴァージンオイルまたはエクストラヴァージンオイルを添加したもの。明るい黄色をしており、ヴァージンオイルよりマイルドな味わい。酸化度は0.5%〜1.5%。


ライトオリーブオイル(精製オリーブオイル)


ヴァージンオリーブオイルを精製したもので、酸化度は0.3%以下。


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【FAQ】 チュニジアで中華料理レストランに行きたいです

チュニスには中華料理レストランがいくつかあります。


HONG KONG(香港)

住所:85 Av. Taieb Mehiri
Tel : (+216)71.787.957
時間:12:00 - 15:00, 19:00 - 23:00


PEKIN (北京)

住所:Av. Hedi NOUIRA Imm Taj Ennasr No 1 Cite Ennasr II
Tel : (+216)21.70.69.39
時間:11:00 - 15:00, 18:00 - 23:00



【FAQ】 チュニジアに日本食レストランはありますか

ありません。

在留邦人の方々はさまざまな工夫をして、

チュニジアの素材と日本から持ってきた食材を組み合わせて、

家庭で日本食を作っています。

【FAQ】 チュニジアではどんな肉を食べますか

羊肉


チュニジア、さらにアラブ圏の国では羊肉を多く食べます。

羊料理のバリエーションもきわめて多彩です。

1月末の犠牲祭では家庭で羊を犠牲に捧げて解体し、

クスクス等を作って食べる習慣があります。

田舎を車で走っていると、道路沿いに肉屋さんが建っており、

皮をむかれたばかりの羊が軒先に吊り下げられ、

風にぷらぷらと揺れている光景をよく目にします。



牛肉


ごく一般的に牛肉も食されています。

よほど等級と部位を精選しない限り、

チュニジアの牛肉は固く臭みが強いように感じられます。



鶏肉


羊肉と同じくらい多く食されています。

大衆食堂に行くと必ずあるのが、クミンをかけてローズマリーを

腹に詰めた鶏肉のローストです。



七面鳥


七面鳥(ターキー)というと、高級食材のように聞こえるかもしれませんが、

チュニジアでは庶民的といってもよいほど一般的な食材で、

鶏肉とほぼ同じかそれより安い値段で売られています。

七面鳥のソテー、七面鳥のサラミを食べることができます。

いずれも非常にあっさりしています。



馬肉


他の食肉ほど一般的ではありませんが、馬肉の専門店が存在します。

ごくまれに、馬肉のサラミをつかったサンドイッチを出す店があります。

味は……馬くさいです。



豚肉


イスラム教で豚は食しないことになっており、

肉屋の店頭に豚肉は通常置かれていませんが、

フランス資本のスーパーであるカルフールには豚肉とベーコンが売られています。

チュニスの中央市場の片隅にもそれらしきものを売る一角があります。

【FAQ】 チュニジアで魚は食べられますか

地中海に面しているチュニジアは海の幸が豊かです。

チュニジアのレストランでよく出てくる魚を紹介します。



ヒメジ(Rouget)

ヒメジ

小ぶりでピンク色です。白身でもっちりとした食感。





タイ(Daurade)


タイ

チュニジアで出回っているのは小ぶりのものが多いです。




ボラ(Mulet)

ボラ

ぼらが取れるということで、カラスミもチュニジアで取れます。

カラスミ(Boutargueまたは Poutargue)は日本のものより

乾燥度が高く、黒に近い茶褐色で、ロウでコーティングされています。




スズキ(Loup)

スズキ

チュニジアでも高級魚。外見のわりに上品な味。




ヒラメ(Sole)

ヒラメ

サイズ、肉付きともに良好のものが出回っています。

ムニエル、塩焼きともにあっさりかつ豊かな味。



高級レストランに行くと、魚がガラスのショーケースに

飾られていたり、ウェイターがトレーに載せて運んできて

くれたものを選ぶことができます。

価格は通常メニューに100g単位で表記されています。

【FAQ】 チュニジアでお酒は飲めますか

飲めます。

ビール、ワイン、蒸留酒等がチュニジアで作られています。

ビールはセルティア(Celtia)という国産ブランドがあります。

celtia
セルティア


チュニジアのワインはこちらをご覧ください。


その他にイチジクの蒸留酒のブハ(Boukha)があります。

boukha
ブハ

イスラム教でお酒は飲まないことになっていますが、チュニジアでは飲んでいる人がいます。

ビールを出すカフェの前を夕暮れ時に通りかかると、おじさまたちでごった返しているのが見えます。

ただしあまりおおっぴらに飲んでいるところを見せないように気をつけている人が多いです。

スーパーマーケット(MONOPRIX)にもお酒のコーナーがありますが、

奥まった見づらいところに設置されていたり、監獄のように金網がかかっていて入り口が別になっていたりします。

買う人は瓶や缶を厳重に包んで、見えないように買い物籠にしまいます。

イスラム教の休日に当たる金曜日はお酒の販売を自粛しています。

ようやく金曜だ、さあ飲むぞ〜と思ってお酒を買いに行くと売ってくれずに拍子抜けしてしまうので、飲みたい人は備蓄を忘れずに!

【FAQ】外食すると1食あたりいくらくらいかかりますか

ピンからキリまでです。

フリカッセといって,揚げパンにツナやオリーブ,卵などをいれた

ファーストフードは1個20円くらいから食べられます。


フォークのついたツーリスティックレストランで

(たいていアルコールOKです)

ひととおり食べてワインをつけると,1人当たり

3500円強くらいから食べられます。


街角の食堂に行って,カフテージや鶏肉,

ダチョウのソテーなどを頼むと,

1食あたり300〜400円でお腹いっぱいになります。


お昼時には多くのレストランが500〜600円くらいで

比較的質の高いセットメニューを出しています。

こうしたレストランはビジネスマンの利用が多いようです。